子宮全摘→人工肛門→閉じました🎉

婦人科の病気は甘くみてはいけないですね😅備忘録です。

術後の検診

退院後はじめての受診。

婦人科、ストーマ外来、消化器外科の順です。

子宮全摘のあとの状態は順調に回復しているとのこと。

婦人科のA先生は、ストーマもみせて欲しいとのことで、ストーマ外来にもいらっしゃいました。「自戒を込めて…、写真を撮らせてください」と、デジカメでストーマを撮影していました。

ストーマは落ち着いていますが、認定看護師のSさんはちょっとパウチの面板のふやけが早いなあ、と言って、秘密兵器を出してくれました。

面板の穴に、白い粘土のようなものを貼り付け、漏れそうな箇所に土手を作るのです。

これでまた2週間後診てもらいます。

 

婦人科とストーマ外来と同じ日に消化器外科も済ませようと思って、消化器外科も今日にしてもらったのですが、執刀医は違う曜日の先生とのことで、今日の先生には「僕が手術したんじゃないので、実際に手術した先生に診てもらってください」と言われて、何の話も進まず。何のために長時間待ったのかわかりませんでした❓❓

 

仕事を始める

退院して5日目に、初出勤しました。

前に勤めていたところなので、懐かしい方々がいて、嬉しかったです。

身体は…やはり、右のお腹に袋がぶら下がっているのが気になります。

私は、同じ部署の人達にはストーマを作ったことを伝えました。福祉の職場で医療職もいて、一般の企業より理解は得られやすかったかもしれません。

一番怖いのは漏れ、あと、ヒヤヒヤしたのが音です。

手術直後の入院中は、ストーマからブーブー音がして、これ事情を知らない人が聞いたらびっくりするよね…と思いました。

その頃に比べると、頻度は減りましたが、不意に、ブーと鳴ることがあり、会議中に鳴ったらどうしよう!と思いました。自分では抑えられないのです。

幸い、すごい音で鳴ることはありませんでした。服の上からストーマを押さえると振動を抑えることになり、音も小さくなりました。

トイレも、淡々と中身をトイレに廃棄して、デスクに戻る感じでした。

給食もゆっくりと噛んで食べれば、パウチがガスでパンパンになることはありませんでした。

自転車も普通に乗りました。

剥がれるのが怖くて、出来るだけ右のお腹にシワがよらない動きをしていたので疲れました。

おおむね大きな問題はなく仕事はできましたが、やはりいつも「漏れてないかな?」と、意識はパウチに行っていました。

70日間の出費

私は期間限定のオストメイトです。

腸の穴が塞がれば、ストーマを閉鎖します。

病気のためストーマを作り、閉じる予定のない永久ストーマの方は、障害者手帳を取ることで、助成が受けられます。

私は一時的ストーマということで、対象ではありません。ただ、先生によっては、認める書類を書いてくれるということもあるみたいですね。

オストメイトだった70日間の出費を記しておこうと思います。

10枚9800円のパウチを3箱買いました。29400円。

また、メルカリで安くパウチを販売している方がいて、20枚購入し13400円。

パウチ内の消臭剤、ストーマからの漏れを防ぐ粘土みたいなもの、トイレにまく消臭スプレー、清浄剤、パウチ剥離剤などが必要で購入して、合計16000円くらい。

パウチ用のハサミや服を止めるピンチは、スターターセットとして業者さんからプレゼントされました。

パウチは無くなってしまうのが怖くて、また非常時用にと考えて、余分に買いました。

50枚買いましたが、19枚余りましたので、70日間で31枚使ったことになります。

あと、光熱費が上がりました。

ストーマだと、不思議ですが、排泄物の臭いの質が違います。独特の臭いでしかも強いです。トイレに捨ててすぐに一度流し、それからゆっくりと通常のトイレをしたり、とにかくトイレを流す回数が増えました。ガスは、パウチ交換を朝に行ったため、入浴以外にシャワーを使いましたので、高くなりました。トイレに臭いがこもり、換気扇を回しっぱなしにしたので、電気代も上がったかと思います。

あと、お尻ふきシートやティッシュやらで出費がありました。

 

合計で、70日間62000円ほどの出費でしょうか。

他に、検査代や入院費と、とにかく出費がかさみ、大変でした😢

 

 

家でパウチを交換する

病院で、食後3〜4時間後はストーマが活発になる、つまり出てくる、という説明があったので、退院後の1回目は寝る直前、夜12:00頃にやってみました。

剥がしたあと、痒みどめの軟膏を塗り、10分おいて軟膏を落とし、パウチをつける…という手順ですが、無精をして石鹸だけで軟膏を落としたら、軟膏の油分が残っていて、パウチが剥がれてしまいました。

もう一度やり直しです。

貼り直しはできないので、泣く泣く1枚980円のパウチをもう1枚出します。

今度はストーマ用の洗浄クリームを使ってしっかり拭き取りましたが、その間、食後5時間経っているのにストーマが暴れて、出たものをキャッチをしたり、おとなしくなるのを待ったりと、とても時間がかかりました。

ぐったり疲れました…

時間もかかり、パウチも無駄にしてしまいました😢

オストメイトになってから初外出

右のお腹に常にパウチがぶら下がっており、具合によっては、ぱんぱんに膨れたり、なんだが臭いがする気がしたり…

きちんとパウチが密着していれば臭いは漏れることはありません。

病院からつけてきたものが透明タイプだったので、ビジュアル的に臭いを感じてしまったのかもしれません。

退院翌日はゆっくりと家事をして過ごし、次の日は、退職する職場の本社に挨拶に行きました。

オストメイトストーマを作った人)として、初めての外出です。

電車に乗り10分、駅から10分歩き本社に行き、退職の挨拶を済ませ、また駅まで歩きました。

昼時だったので、駅前のパスタ屋さんに入りました。まずはトイレに行き、パウチの確認!

溜まっていましたが、もちろん漏れてはいず、中身を捨てて、身軽になってパスタをいただきました😊

出かけられた!外食ができた!と、嬉しかったです。

電車に乗って、ゆっくり帰宅しました♪

退院して翌々日にこうして電車で出かけられ、3日後の新職場への初出勤に自信が持てました🤗

子どもたちへの説明

退院して自宅に着きましたが、子どもたちは、学校とアルバイトでいませんでした。

部屋は、思ったよりもずっと綺麗でした。

入院前に、キッチンやお風呂など水周りの汚れを溜めないように、始末の仕方を伝えておいたのですが、しっかりできていました。

頑張ったんだなと思いました。えらい!

やがて大学生の息子が帰宅し、続いて高校生の娘も帰宅して、2人ともニコニコしていました。

子どもは何歳になっても可愛いです❤️

2人には、人工肛門ストーマ)を作ったこと、ストーマとはお腹に腸を出して作るもの、とさらっと説明しました。そして、ストーマを閉じるために、2、3ヶ月後にもう一度入院することを伝えると、2人とも、えーっと言いました。

息子が「どうしてこんなことになったの」と言うので、「内臓がくっついているところがあって腸に穴があいたの。命を助けるために人工肛門を作った。仕方がなかったんだ」と説明しました。「病院が失敗したんじゃないの?」と言うので、「成功とは言えないかもね。でも同意書を書いてるから、もう仕方ないよ」と伝え、終わりにしました。

娘はストーマの説明に「腸⁈うそっ!グロっ!」と反応していました。まあ、高校生の女子としては当然ですね…😓

久しぶりに夕食を3人でとり、楽しい夜でした。

 

退院当日

退院の日が来て、朝、荷物をまとめました。

5月なのに、暑くなると天気予報が言っています。

病室に訪れる看護師さんやお掃除の方にお礼を伝えました。

13日間入院すると看護師さん達と顔なじみになり、退院するのが寂しくなります。私は数ヶ月後にはストーマ閉鎖で入院が決まっているので、また会えるかと思いましたが、婦人科と消化器科はフロアが違うようで、多分お会いできないかな😞

 

看護師の皆さん、とても明るく、優しく、私の心の支えでした。

 

…術後5日目くらいだったでしょうか。

食事が重湯からお粥になった頃でした。食事トレーを下げに来た看護師さんが、私の顔を見て「あっ!」と言うのです。えっ私何かやった?!とびっくりしたら、その看護師さん「マメ猫さん!よかった!よかった!」と言います。「私、ICUで担当した○○です。今日は人手が足りなくて(この階に)応援で来たんです。よかった…食べられているんですね。嬉しい…」と、目に涙を浮かべていらっしゃいます。

私がICUにいたとき、文字盤を読み取ったり、痰を吸引してくれた看護師さんでした。担当フロアでないのに、偶然会えたのです。

私も「ありがとうございました」と泣いてしまったのでした。

 

そんなことを思い出しながら、皆さんに感謝をし、挨拶をして、病室を後にしました。

精算を済ませ、病院の外に一歩出ると、久しぶりの外の空気が新鮮でした。

病院の前からバスに乗り、最寄りの駅まで向かいます。

バスの窓から外を見ながら、

想像してた結果と違うなあ、また入院…また手術か…などと考えたら、ぼろぼろと涙がこぼれました。

命があるのはありがたいこと、もっと大変な病気と戦っている人もいるんだ、と思うようにしましたが、やっぱり涙は止まりませんでした。